「東京フロッグキングス」(北島康介GM)の長谷川涼香(20=東京ドーム)が、19年世界選手権銀メダリストのフリッキンガー(米国)を撃破した。得意種目で果敢に飛ばして、2分3秒53で1位。下位2人に大差をつけて「ジャックポット」(ボーナス点)もゲットした。これで同種目は3戦連続1位となった。

「速い選手(フリッキンガー)がいたので、勝ててよかった。タイムもそうだが、勝負に勝つのが国際大会では大切」と笑った。

スタートから飛び出して、150メートルまで自身がもつ日本記録を上回るペース。父の滋コーチから「150メートルまではタイムを落とすな」と指示を忠実に守ってラスト50メートルはフリッキンガーの猛追を退けた。自身の日本記録2分2秒96には及ばなかったが、堂々の銀メダリスト撃破だ。1位の9点に3点のボーナスを加えて、12点を獲得した。

もはや「かえる軍団」の名物。女子200メートルバタフライは「スズカタイム」となった。「最初に(ISLの)オファーをもらった時は『私なんかでいいのかな?』と思ったけど、期待されているのはうれしいです」と控えめに笑った。

長谷川は、予選リーグ第3戦、第5戦でボーナス点も含めて大量19点を獲得。「練習もつめているし、前半もコンスタントに同じタイムで入れている。チームに貢献できるのでジャックポット(ボーナス点)をとることに意識をおいています」。その言葉通りに、チームに勢いを与える3度目の大量得点を手にした。

かえる軍団は4チーム中3位でフィニッシュ。これで予選リーグ1試合を残して、上位8チームによる準決勝進出を決めた。

ISLは世界各地の10チームが参加。競泳では珍しい団体戦を採用している。各レースの順位ごとに得点が設定されており、チーム総得点で競い合う。