世界記録保持者の高木美帆(26=日体大職)がリンク記録を0秒38更新する1分54秒65で優勝した。

ゴール後は笑顔を見せ、両手でガッツポーズを決める姿もあった。「自分の滑っている感覚よりタイムが出ていた。リンクレコード(更新)は1つのモチベーションだったので、良かったなって気持ちのガッツポーズだった」と話した。

有言実行を果たした。13日には「国内大会の目安となるのがリンクレコード、国内新。帯広はそのタイムが十分出るリンク。そういうところも1つの目標にしながら挑んでいきたい」と意気込んでいた。本来参戦していたはずのW杯は中止となっても、国内大会での目標を掲げ、やり遂げた。前日14日の1000メートルは出場を回避。体の不調などではなく、先を見据えての判断だったという。その分、最終日のこの日、集中して臨んだ。

前日に来年2月に予定されていた世界選手権の北京開催中止を知った。今季のターゲットの1つだったが、「自分の中でまだ、あまりちゃんと考えられていない。もしかしたらモチベーションに悩むこともあるかもしれない。時間がたってみないとわからない」。大会中だったため、まだ気持ちの整理や切り替えはできていない。

北京五輪のプレ大会がなくなったことより、今最も心配なのは新型コロナウイルスの感染が拡大する現状。「自分たちもいつスケートができなくなるかわからないって状況だと思う」と不安な気持ちを吐露。「しっかり考えてさらに気を引き締めながら生活していかないといけない。そっちの方が自分の重要事項」と語る。次戦は来週の八戸大会にエントリーしている。