女子ソフトボールのエース上野由岐子(38=ビックカメラ高崎)が2日、「楽しむ」ことの持論を語った。

現在は高知合宿中。オンラインで取材に応じた。宇津木監督は「楽しくソフトボールをすること」と合宿のテーマに掲げる。上野は「楽しみ方はいろいろ」と前置きし、その自身の解釈を述べた。

「緊張感やプレッシャーを忘れてはいけないと思っている。その中で選手、選手がしっかりコミュニーションをとってチーム作りをしていく。その会話をする中で、笑顔が出てくる。練習が、いい雰囲気で楽しくできる。ただ、へらへらしたり、ちゃらちゃらしたりすることが楽しむではない。そこは日の丸を付ける選手として、一線を引いて、練習には取り組まないといけない」

楽しむ-。その言葉ばかりが先行すれば、緩みを生む。引きべき「一線」も知っているからこそ、上野は日の丸のエースであり続けている。その中に過剰な緊張感はまったくない。だから後輩投手からは自然とアドバイスを求められる。「もっともっと幅広く成長するやり方はあるよと、伝えながら士気を高めていけたらいい」と語った。

今季は試合数が少なかったこともあり、合宿での投げ込み、走り込みを例年より増やす予定。来季へ向けては13年越しの連覇が懸かる東京オリンピック(五輪)へ向け、早期の始動を見据えていた。