フィギュアスケートのアイスダンスで今季、カップルを結成した村元哉中（かな＝27）高橋大輔（34＝ともに関大KFSC）組が10日、千葉・三井不動産アイスパーク船橋のオープン祝賀イベントに登場し、練習を公開した。

施設オープン（13日）に先駆け、大会期間以外では初めて報道陣にトレーニングを披露。上下黒トレーニングウエア姿で、リフトやツイズル、フィンステップなどの動きを入念に確認した。曲かけ練習では、リズムダンス（RD）曲の「マスク」、フリーダンス（FD）曲の「ラ・バヤデール」をともに流した。

公開後の主な一問一答（前半）は以下の通り。

－まず1時間30分の練習を終えて

村元　（先月末、大阪での）NHK杯を終えて、改善しないといけないところを少しずつ。変えた部分もあるので。細かいところを今、調整しています。その中でコーチが（米フロリダにいて）いないので、2人で話し合いながら、という調整を本当に細かいところまで、時間をかけて、時間がない中でやっているところ。すごくいい練習ができたと思います。

高橋　結構やっぱり2人で、動画を撮影して確認しながら。コーチがいないので、いろんな方たちに手伝ってもらいながら、ちょっとずつ調整している感じです。

－宮本賢二氏からアドバイスを受けていた。どのような指導を

いろいろあったんですけど、ツイズルのコースだったり、音とのタイミングがずれていると言われて、そこを調整しました。ツイズルの、つなぎのステップを変えたので、そこも確認してもらって修正しました。

－今日は変えた部分を重点的に練習したのか

変えてない部分も、試合の時にうまくタイミング会わなかった部分とか、細かいところではリズム、力加減、距離感などの調整が必要だなと思ったので、そこも練習しました。

村元　もちろん変えた部分もやらないといけないんですけど、その中でもNHK杯を終えて課題だった部分を、先生がいない中で2人でコミュニケーションを取りながら。本当にもう、1歩、踏み出す方向が違ったり合わなかったりするので、改善する部分だけではなく、プログラムを良くするために1つ1つやっています。

－高橋選手へ。シングルとの違い、難しさは、あらためて

高橋　シングルの時は自分自身の気持ち的に、気持ち良く、気持ちいいタイミングで滑ればいい。でも今は合わせることが重要になってきてますし、そういったところの難しさはありますね。自分が良くても相手が悪いかもしれないし、逆もそうだし、2人とも悪い時もあるかもしれないし。

－間もなく年末の全日本選手権（24～27日、長野）がある。どのように仕上げていきたいか

村元　初披露のNHK杯を終えて、試合への持っていき方、お互いの試合への入り方が分かってきた。次は思い切り。NHK杯ではセーブしたというか「安全に」という探り探りの感じもあったのかな、とも思ったので、全日本では「ミスしてもいい」くらいの気持ちで思い切り演じたい。

高橋　NHK杯は初めてで、分からなくて戸惑った部分もあった。でも1試合を終えた。こういう感じと知ることができたので不安はないですね。ちょっと前回は余裕がなくて、外に気持ちだったり空気感だったりを出せていなかった。哉中ちゃんにしか目がいってなかった。もちろんそれは大事なんですけど、もっと試合全体の雰囲気を感じつつ、全日本選手権では演技できれば、よりいっそうパフォーマンスは上がるかなと。テクニカルな部分に関しては今すぐ結果を出す漢字ではないけど、見ている方に伝わるような演技ができれば今後につながるのかなと思います。

【木下淳】