明日23日に開幕する予定だった静岡県高校バスケットボール新人大会は、コロナ禍の影響で延期が決まった。それでも、出場する男女各32校の選手らは開催を信じて練習に励んでいる。男子の浜名(西部9位)は、成功率の高い外からのシュートと速攻で、20年ぶりに出場権を獲得。女子は進学校の浜松北(西部8位)が、堅実な守備力を発揮し14年ぶりの進出を決めた。県上位の男女各3チームが進出予定だった来月の東海新人大会は中止となった。

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浜松北は地区予選決勝トーナメント2回戦で、第4シード常葉大菊川を退け(75○67)8強入りした。部活と勉強の両立を「大変だけど、やらない選択はない」と言う中村優衣主将(2年)は、全員で練習した守備を生かせたと胸を張る。

同校は、ここ3年でも東大に毎年12~17人が合格(浪人含む、学校ホームページより)している。選手らも旧帝大(最難関国立七大のこと)をはじめ全員が進学希望。予選スタメンの5人中、検事になることを望む三原史佳(2年)は県大会で「2点シュートを8割成功させたい」と意欲をみせた。中村と同じ教師を目指す岡本菜穂(2年)はゴール下とミドルのシュートを得意とし、毎試合でチーム得点王を目標にする。

教育系の仕事を見据える池野舞香(1年)は、攻撃バリエーションが少なかったことを反省。「ガードとして試合をしっかりつくる」と気を引き締めた。将来家業(不動産)を引き継いで、海外展開も夢見る瀧本かのん(1年)は、インサイドの攻撃力を高めつつ「3点シュートでも貢献したい」。チームには数年ぶりのマネジャー、菱沼夏帆(1年)が入部したことで、練習に集中できる環境も整った。【倉橋徹也】