女子の日本代表が登場した。

紀平梨花(18=トヨタ自動車)はショートプログラム(SP)「ザ・ファイア・ウィズイン」の曲をかけた通し練習で、冒頭ダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を着氷。3回転フリップ-3回転トーループの連続ジャンプ、3回転ループを降りた。3月の世界選手権では冒頭が3回転半、最後が3回転ルッツだった構成から変えている。

大会事務局が発表したミュージック・インフォメーションで、今季の「ベイビー・ゴッド・ブレス・ユー」から昨季までのフリー曲「インターナショナル・エンゼル・オブ・ピース」に変更したフリー曲の披露は午後にお預けとなった。

その午後。ISUの発表通りに「インターナショナル・エンゼル・オブ・ピース」を演じ、今大会限定で舞うことも明言した。

終了後、報道陣のオンライン取材に応じた。

-前日練習を終えて

紀平 『軽めに調整』っていう感じで朝はやりました。氷の感じとかは、だいぶつかんできて、氷とジャンプの感触はいい感じなので、ベストを尽くせたらと思います

-フリー曲を変更した

紀平 今季のフリーは結構流れがあるけれど、ジャンプ1つが崩れると、すごく崩れる難しいプログラムなので。世界選手権からは軽めに練習していて、ルッツとアクセルを全く跳ばないようにしていました。どちらも練習していたんですが、この1週間は『(昨季の)インターナショナル・エンゼル・オブ・ピースをこの試合でする!』って決めました

-今季最後の大会。位置づけは

紀平 世界選手権の後に笑顔で終われるかもしれない試合が残されているので、日本に貢献できるように。ノーミスな演技をSP、フリーでそろえて、日本チームみんな、笑顔で終われる試合になったらいいなと思います

-フリーの曲は今回だけか

紀平 フリーは来季からは新しいものを作る予定なので、今回限りで古いものを持ってきた感じです

-4回転サルコーは

紀平 結構『腰が無理かな』っていう感じなので。サルコーはさすがに入れられないと思います。調子的には入れられそうだったので、もったいないんですが、今回はやらないと思います

-腰の痛みは、世界選手権から帰ってきてからか

紀平 昨日、痛めてしまって…。ルッツとアクセルと4回転サルコー以外は調子よく、SP、フリーを通していたんですけれど、昨日の朝に痛めちゃって、かなり緩めの練習になってしまいました。無理をしたら、すごく痛くなりそうなので、気をつけてやっています

-ジャンプの時に痛めたのか

紀平 昨日の朝の練習に入った時から着氷の振動が痛くて、シングルしかできなかった。昨日『アウト』っていう感じの痛みになっちゃって『これは1回休まないと、試合まで引きずるな』って思って、昨日は練習を超軽めにやったんですけれど、ジャンプの着氷が痛かったり、全て腰を使うので。どの動きっていうこともないんですけれど、痛みのない動きを意識して、今日は練習していました

-腰は以前も痛めていたのか

紀平ここは痛めたことがないです。(腰の)右側なので、着氷の時とか、いろいろなスピンとか、ちょっと痛いんですけれど、今までの痛みがぶり返したとかじゃなく『新しいものなのかな』っていう感じです

-寝る時とかも痛みは

紀平 すんごいズキズキして痛いことはないけれど、しゃがんだりとか、荷物を落としちゃったら…っていうのはあります。昨日に比べたら跳べるようになっているから、良くなっている。昨日休んだからか、世界選手権より体が軽くて『思ったより、疲れが取れていて良かった~』みたいな気持ちはあるので、チームジャパンに貢献できるように。ノーミスだけは、かなえたいと思っています

-SP、フリーで3回転半は

紀平 もし痛くなったらできないし、順調に治っていったら、調子的には入れたい気持ちでいっぱいなので。入れるとは言い切れないけれど、入れたい気持ちはいっぱいです

【木下淳】