紀平梨花(18=トヨタ自動車)は132・29点だった。

腰痛を抱えながらの出場で、4回転サルコーはもちろん、得意のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も回避。「最悪は棄権も考えた」と言い、午前の練習では3回転ジャンプを1本も跳ばなかった。

その中で本番では3回転サルコーから入り、急きょ組み込んだ3回転ルッツも披露。3回転フリップ-2回転トーループは転倒したものの、アクセル以外の3回転ジャンプを試みた。

今大会限りで復活させたプログラム「インターナショナル・エンゼル・オブ・ピース」を全うすると、笑顔を見せ、代表チームの応援席に向かって両手を合わせた。男子の羽生結弦らに拍手を受けながら得点を謙虚に受け止め、その後、強行出場した経緯と今大会の反省、収穫を語った。

-試合を振り返って

まずは(転倒した)フリップのダブルトー(3回転フリップ-2回転トーループ)が、あまり練習できなかったので、感覚がつかみ切れてなかったので、つかむことは大事だと思いました。

-4回転も3回転半もない、普段とは違う構成

頭をフル回転させましたね。直前にルッツを入れるって決めたんで、少しでも(点数を)高くと思ったんですけど。せっかく、出ると決めたからには決めたかった。でも、まずは滑り切れたことが良かったです。最悪は棄権も考えたんですけど、滑り切れたことは良かったなと思います。

-ショートプログラム(SP)の前は「3回転半を入れたい」という話もしていた

SPが終わって15分、20分ぐらいは、歩けないぐらい、震えるぐらいの痛みがあって。硬直状態に。SPが終わって、フリーの前日練習で、すっごい抑えめに練習したつもりが、昨日の応援も痛くて。何とか本番で一発集中、と思ってやりました。

-このような状態で出場した自分に、どのような声をかけたいか

いろんな感情がまじっています。お疲れさま、と。でも、やるからには決めたかったなと思います。朝(公式練習)も何も跳んでなくて。体調的には万全でしたけど、つかみ切れていない。あとは、思っていた以上に休むことも大事だと学べました。学びが多かった大会でした。

-アイスショーなど今後への影響は

腰の痛みは、ここに入る前の日に痛めた。痛めたての状態でした。SPの後、すごく痛めたので、まだアイスショーも分からない状態。今は休んでケアしたいなと思います。

-今大会の経験をどう生かすか

まずは、けがをしないことが大事。あとは試合の時に、いつも疲れている状態になっていて。いつもなら動かないと心配になるんですけど(休んだことで)かえって調子が良くなった。思っていたより、試合直前に休む…休むというか疲れを取ることが大事だなと。そうすると、調子が崩れていきそうな中でも、いい状態に合わせられる。調子はいい感じ。オフシーズン頑張りたいなと思います。