ウィザーズの八村塁(23)が5試合ぶりに復帰し、先発で約32分間出場して13得点、6リバウンドだった。アシスト、スチール、ブロックも1つずつ記録した。チームは延長戦の末、スパーズに143-146で敗れ、球団タイ記録の9連勝を逃した。ラプターズの渡辺雄太(26)はキャバリアーズ戦に途中出場し、約20分のプレーで9得点、2リバウンド。チームは112-96で快勝した。

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左膝痛からの復帰戦で、いきなり30分以上プレーした。八村によれば当初のプレー予定時間は「20~25分ぐらい」だったが、膝の状態が良かったことに加え、試合が延長戦までもつれたことで、「コーチ陣やトレーナーと話し、『もう少しプレーを続けるぞ』となった」。5分間の延長戦はフル出場。そこでのシュート機会こそなかったが、白熱した展開の中でコートを駆け回り、高く跳び、4リバウンドをつかんだ。

この日の試合は日本の伝統文化を紹介するジャパニーズ・ヘリテージナイトとして開催された。来場者には八村のボブルヘッドフィギュア(首振り人形)が贈られ、場内の大型ビジョンには、八村による「バスケを通じてワシントンDCと日本をつなぐ一員になれることを誇りに思います」とのメッセージや、球団スタッフが八村の故郷、富山県を訪ねる映像などが流れた。八村は試合後、「いいタイミングで復帰できてうれしい」と笑顔。前年2月に同企画が実施されたときは、鼠径(そけい)部打撲から約1カ月半ぶりの復帰戦だった。再び快気をアピールする夜となった。

チームの連勝は8で止まったが、それでもプレーイン・トーナメント出場可能圏の10位につけている。28日には強豪レーカーズ戦が控える中で、八村は「1試合、1試合が大事になる。切り替えてやっていかないと」。プレーオフ進出へ、チームに欠かせない戦力としての自覚をにじませた。【奥岡幹浩】