ラグビー・トップリーグの今季限りで現役を引退した元日本代表FB五郎丸歩(35)が20日、所属チームのヤマハ発動機の公式ホームページにコメントを掲載した。以下が全文(元の表記のまま)。

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◎最後に

ヤマハ発動機ジュビロは、いろいろなチャレンジをさせてくれる場所でした。海外に行く時も「行ってこい」、帰ってくる時も「帰ってこい」と、チャレンジをすることに対して、いつもポジティブに背中を押してくれるチームです。この13年間、多くの方に応援やバックアップをしていただいた恩は、次は選手とは異なる立場でしっかりチームに返していけるような選択をしていきたいと思います。

チームメイトには、これから今まで以上にもっとヤマハのチームを好きになってほしいです。そのような姿を見て、ファンの方も温かい気持ちになり、ヤマハのことをもっと好きになる。それがヤマハらしいと思います。また、新リーグになりプロ化されると勝ちも求められる分、難しいこともたくさん出てくると思います。でも原点にはずっと「ヤマハが好き」という気持ちがある。それを忘れずにやっていってほしいです。

ファンの皆様、13年間、たくさんの温かいご声援ありがとうございました。今シーズンだけで言うと結果が出ず、苦しいシーズンになりましたが、チームというのは、ずっと上り調子にはいかず、どこかで立ち止まることもあります。そんな時にこそ後押ししていただければ、選手もさらに頑張りますし、そのような時こそ応援してもらえるチームであるために選手たちは頑張ってほしいです。

残念ながら、この2シーズンはコロナの影響で、ファンの方との交流の機会がほぼ無くなってしまいましたが、ヤマハではファンの方と選手たちの距離がものすごく近く、お互いが壁を作らない素晴らしい環境でプレーをすることができ、応援していただきました。

特にワールドカップ直後は、磐田にこんなに人がいるんだというくらい多くの方がグラウンドに来てくださり、選手たちのモチベーションが上がりました。ファンの方にはいつも本当に素晴らしい環境を作っていただき、感謝いたします。

周りやチームから「あと1年やってほしい」という声もありますが、トップリーグが終わるともに去るのも自分の人生のあり方。これでラグビーから離れるわけではありませんので、選手ではないからできることに力を注いで、ヤマハやラグビー界に貢献できるように、一から努力していきたいと思います。

13年間本当にありがとうございました。