日本人プレーヤーが初めてプレーオフ(PO)の大舞台に立つ。NBA東地区のPO進出決定戦で、八村塁(23)が所属するウィザーズ(レギュラーシーズン東地区8位)がペーサーズ(同9位)に142-115で圧勝し、最後の切符をつかんだ。

勝てばPO進出、負ければシーズンが終わる一戦でも気負いはなかった。先発で約25分半プレーし、18得点、4リバウンドの八村は「最初から負ける気はしなかった。チームとしても最後の試合という気持ちで挑まなかったことが、いい結果に出た」。表情に充実感がにじんだ。

昨季より成功率が上がった3点シュートを立て続けに決めるなど、第1クオーター(Q)で8得点。第3Qにはボールを右手でわしづかみにしてのレイアップを繰り出し、ルーキーイヤーには見られなかったような豪快なプレーでもり立てた。八村が尊敬する司令塔のウエストブルックは「塁は積極的にプレーしていた。彼が攻撃的であれば、このチームはもっと強くなれると本人に伝えている」と奮闘ぶりを高評価した。

ウィザーズはレギュラーシーズン終盤20試合で15勝と追い上げで3季ぶりにPOに進出した。東の第8シードとなり、23日(日本時間24日)からの1回戦(7回戦制)で第1シードのセブンティシクサーズと対戦する。初の大舞台に八村は「僕らのゴールはまだまだこれから。チームとしてもどんどん良くなっている」。次なるステージでの戦いに胸を高鳴らせた。【奥岡幹浩】

◆NBAプレーオフ 東西各地区の成績上位8チームによって争われるトーナメント。第8シードで進出したウィザーズは、第1シードのセブンティシクサーズと23日(日本時間24日午前2時)に敵地で第1戦を行う。4戦先勝方式で行われ、1回戦、地区準決勝、地区決勝と勝ち上がった東西の王者が決勝(ファイナル)で激突。最終戦までもつれた場合、東京五輪開幕直前の7月22日まで行われる。