パナソニック(ホワイトカンファレンス1位)がサントリー(レッドカンファレンス1位)を下し、5季ぶり5度目の優勝を飾った。チームを「最後のTL王者」に導いたロビー・ディーンズ監督(61)は、勝因の背景に2人の司令塔の成長を挙げた。

その2人とは、19年W杯日本代表SOの松田力也(27)とSO山沢拓也(26)だ。共にタイプが異なり今季は主に松田が先発、山沢が後半から途中出場してゲームを締めた。この日も先発した松田が2G3PGの13得点と大活躍。40メートル以上の距離や難しい角度からもゴールを決め、貴重な得点源となった。後半19分に左足を痛めた松田と交代した山沢も、変幻自在なキックを使って攻守で役割を全うした。

オーストラリア代表監督などを務めた世界的な名将は、試合後の会見冒頭に「若い2人の10番を誇りに思う。シーズンを通じて一貫したパフォーマンスで戦術や経験をチームに落とし込んでくれた。23年W杯でプレーできる力は十分にある」と太鼓判を押した。

フッカー坂手淳史主将(27)も「絶対に欠かせない2人。力也はゲームコントロール、ヤマ(山沢)はキックを使ってゲームを展開する。長所がそれぞれ別で、本当に素晴らしい選手」と絶賛した。