16-17シーズン以来のB1を目指すB2仙台89ERSが11日、仙台市内でB2山形ワイヴァンズと練習試合を行った。就任1年目の藤田弘輝ヘッドコーチ(HC、35)は「総合的に強度のあるディフェンスが良かった」と総括した。

主導権は渡さない。第1クオーター(Q)からボールを持った選手にプレッシャーをかけ、簡単にボールを前に運ばせなかった。パスコースを減らし、連係の取れた守備でボールを奪取すると、新外国人のデビン・オリバー(29)らが内外から正確なシュートを決めて得点を重ねた。試合を通して優位な時間帯を多く作ったが、渡辺翔太(22)は「時間が止まった時にみんなが集まって、同じ考えを持ってプレーすることを心がけていたが、できなかった部分もあったので減らしていきたい」と反省を忘れなかった。

B1島根から加わった神里和(26)は「合流後からみんなの特徴や得意なプレーは分かってきたが、まだ引き出せていない。引き出せられれば良いチームになる」と成長を誓った。今後は、山形県総合スポーツセンターで東北5県と北海道のクラブが参戦する18日開幕の「東北カップ」に臨む。藤田HCは「自分たちのバスケットをどれだけ統一してできるかだと思う。(東北カップは)結果よりも中身を求めたい」と気持ちを高めた。【相沢孔志】