次は同大だ-。関西大学ラグビーリーグ初戦で14年ぶりに天理大を破った近大が第2節同大戦(滋賀・布引グリーンスタジアム)前日の8日、東大阪市のグラウンドで最終調整を行い、気持ちを引き締めた。

昨季、リーグ5連覇を果たし、学生王者となった天理大が“西の絶対王者”なら、かつて3年連続大学日本一を果たした同大は“西の象徴”だ。CTB福山竜斗主将(4年=天理)は「大きな壁を2つ越えて、関西一が見えてくる」と話した。FWの核、プロップ紙森陽太(4年=大阪桐蔭)も「ここで勝つことが大事」と言葉に力を込めた。

今季の同大の強さは感じている。春季トーナメントで天理大とは22-27の惜敗だったが、同大には28-45。同主将は「アタックのイメージが強かったけど、春はブレークダウンとディフェンスでやられた」と総合力の高さを肌で感じ「ウチは天理大戦以上の出来が必要になる」と厳しい戦いを覚悟する。

天理大に土をつけ、注目を集めた。チームにも達成感があった。同大戦へ、気持ちの緩みが大敵になる恐れがあり、同主将は練習再開時「次が大事」と仲間に声を掛けるつもりだった。ところが、その必要は「全然なかった」という。

チーム全体に開幕2連勝してこそ、という意識が漂う。中島茂総監督(74)は「今年の同志社はBKだけやなく、FWも力強い。でも、弱い同志社より強い同志社に勝った方が意味あるやないですか」。関西リーグ初制覇のため、近大が通るべき2つ目の関門に挑む。【加藤裕一】