ラグビー日本代表(世界ランク10位)は6日、敵地ダブリンでアイルランド(同5位)とのテストマッチに臨む。
4日は登録メンバー23人を発表。10月23日に大分で行われたオーストラリア戦(23●32)先発からFWは変更なく、BKはSOに田村優(32=横浜キヤノンイーグルス)、右WTBにディラン・ライリー(24=埼玉パナソニックワイルドナイツ)、FBに松島幸太朗(28=クレルモン・オーヴェルニュ)を起用した。
ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、51)はオンライン会見で選考の理由を説明した。
(1)松島の起用
フランスでプレーする松島は欧州遠征で合流。強い信頼感をにじませた。
「松島はチームの中で目立っている。2回W杯に出て、前回の(19年)W杯でも成長が加速した。フランスでも自信をつけている。安定感がある。アタックでチャンスを作ってほしい」
(2)先発SOは松田→田村
オーストラリア戦は松田が代表戦自身3年ぶりに先発。精度の高いキックが光った。一方、田村は後半8分からの途中出場だった。
「お互いに(定位置争いで)プレッシャーをかけていくのが重要。今週の(田村)優に関してはパフォーマンスを見て、後半に(松田)力也が出て、いい影響を与えてほしい」
(3)右WTBはレメキ→ライリー
南アフリカ出身のライリーは、前戦のオーストラリア戦で初キャップを獲得。本職はCTBだが、ジョセフHCはWTBでも期待を込める。
「レメキは(オーストラリア戦で)規律の部分でイエロー(シンビン=10分間退場)を出して、難しい試合になった。ライリーの他の選手との違いはハイボール。(アイルランドは)キックがたくさんあると予測している。彼は体も大きい(187センチ、102キロ)し、キックやランも安定している。CTBはティム(ラファエレ)と(中村)亮土で代えたくなかった。経験のある選手を残しつつ、新たな選手を作っていく選択をした」
(4)リーチは欠場
オーストラリア戦1日前に故障でメンバー外となったリーチ・マイケル(33=東芝ブレイブルーパス東京)は登録23人入りならず。
「彼は今日もフルでトレーニングを積んでいるが、今回のセレクションには入っていません」
(5)ロックの現状
10月25日に欧州遠征メンバーを発表後、大戸裕矢(31=静岡ブルーレヴズ)と秋山大地(24=トヨタヴェルブリッツ)が離脱。ワーナー・ディアンズ(19=東芝ブレイブルーパス東京)と小滝尚弘(29=コベルコ神戸スティーラーズ)を追加招集した。
「(代表活動に参加していた)リアキ(・モリ)は、彼がここ(欧州)に来る前に脳振とう。未来を考えても大事を取った。秋山も足首(の故障)。ロックは不運なことが起こっている。改善していきたいと思っています」
【アイルランド戦メンバー】
〈1〉稲垣啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
〈2〉坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
〈3〉具智元(コベルコ神戸スティーラーズ)
〈4〉ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
〈5〉ジェームス・ムーア(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安)
〈6〉ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
〈7〉ピーター・ラブスカフニ(主将、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)
〈8〉姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)
〈9〉流大(東京サントリーサンゴリアス)
〈10〉田村優(横浜キヤノンイーグルス)
〈11〉シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ)
〈12〉中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)
〈13〉ラファエレ・ティモシー(コベルコ神戸スティーラーズ)
〈14〉ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
〈15〉松島幸太朗(クレルモン・オーヴェルニュ)
〈16〉庭井祐輔(横浜キヤノンイーグルス)
〈17〉クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
〈18〉バル・アサエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
〈19〉徳永祥尭(東芝ブレイブルーパス東京)
〈20〉テビタ・タタフ(東京サントリーサンゴリアス)
〈21〉斎藤直人(東京サントリーサンゴリアス)
〈22〉松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
〈23〉山中亮平(コベルコ神戸スティーラーズ)