ジョコビッチが前代未聞の国外退去となった！　今日17日に開幕するテニスの4大大会開幕戦、全豪オープン（メルボルン）出場を目指した世界王者のノバク・ジョコビッチ（34＝セルビア）が、オーストラリア査証（ビザ）を再度、取り消された問題の審問が16日開かれ、連邦裁判所は、ジョコビッチ側の異議申し立てを却下。ビザ取り消しが有効となり、4大大会最多21度目の優勝を狙う全豪は欠場。同日夜にはメルボルン空港から出国した。

【ジョコビッチ豪州国外退去】　連邦裁判所が異議申し立てを却下　全豪ＯＰ欠場＞

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日本時間午後4時すぎ。オーストラリア連邦裁判所の3人の判事の1人、オールサップ裁判長は、低いトーンで、次のように告げた。「裁判所の命令として、異議申し立ては却下する」。この瞬間、ジョコビッチの全豪出場はなくなり、国外退去が決まった。

オールサップ裁判長は、「裁判所は、ビザを取り消すという政府決定が正しいかどうかを判断する役割にはない」としたが、ジョコビッチ側の主張が合法的かどうかを検証した結果、異議を却下したとみられる。

ジョコビッチは、判決が出た直後に、声明を出し「この結果に非常に失望している。全豪には出場できなくなった」とし、「この数週間、自分に注目が集まったことは居心地が悪かった」と不快感をにじませた。この日夜にはオーストラリアを出国し、メルボルン空港からアラブ首長国連邦（UAE）ドバイに向け出発した。

判決が出る前に、全豪の主催者は17日の試合日程を発表。当初、ジョコビッチはセンターコート夜の部の第2試合に入っていた。しかし、欠場が決まり、ジョコビッチのドローの位置には、予選からの敗者復活で同150位のカルゾ（イタリア）が入り、センターではなく他のコートで、同78位のケツマノビッチ（セルビア）と対戦する。

今回の結果は、3月に米国で開催予定の2大会にも影響を及ぼすかもしれない。米国は現在、入国する外国人はすべてワクチン接種を義務づけている。同じ問題が再燃する可能性がある。

また、ジョコビッチは全豪欠場で、昨年優勝のポイント2000点を失効。20年2月3日から約2年、728日も維持してきた世界ランキング1位の座から、1月31日付の最新ランクで陥落する可能性も出てきた。

◆WOWOW放送予定　17日午前8時半から。同日午後1時から。同日午後4時45分から。WOWOWライブ。無料、生放送。男女シングルス1回戦。WOWOWオンデマンドとWOWOWテニスワールドで全コートライブ配信される。