体操女子で12年ロンドン、16年リオオリンピック(五輪)代表の寺本明日香(26=ミキハウス)が、4月の全日本選手権を最後に現役を引退することに決めた。26日に所属などを通じて発表した。

「4月の全日本体操個人総合選手権大会をもって、現役を引退させていただくことを決意しました。この大会が緊張を味わえる現役最後の試合になります。全日本はどれだけ出場しても慣れなくて緊張して、出場のたびに嬉しさや悔しさ、色んな感情を味わい、自分の成長につながった大切な大会でした。そんな毎年のたくさんの思い出の残る大会を私の最後の試合にしようと決めました。現役選手として後悔のないところまでやり続けられるのは、最後までサポートしていただいたミキハウスをはじめ、練習拠点のレジックスポーツ、そして、これまで私に携わってくださった方々、ファンの皆さんのおかげです。そのすべての方に感謝の気持ちとこれまでの体操人生のすべての想いを込めて、演技で恩返ししたいと思っています。自分の体と心にある最後の力を絞りきって、精一杯の演技を最後までやり遂げます。応援をよろしくお願いいたします」

発表に寄せたコメントで思いを伝えた。

愛県小牧市生まれ。小1で体操を始め、09年に全国中学生大会5位。全日本選手権は09年に13歳で初出場して個人総合19位の成績を残した。

141センチの小柄ながら、躍動感ある演技で日本のトップ選手に登り詰め、五輪2大会に出場。リオ五輪では団体4位で、盟友の村上茉愛らとともにメダルまであと一歩に迫った。

3大会目の五輪となる東京大会を目指していた20年2月に左アキレス腱(けん)を断裂。1年延期された母国大会を目指したが、代表入りはならなかった。

直近で会見などは行わず、4月の全日本選手権後に会見を設ける。