7連敗となったリコーブラックラムズ東京(BR東京)のロック柳川大樹(33)が、背中で仲間をけん引した。

0-19の前半30分、ゴール前のラックからボールを持ち出してチーム最初のトライ。同39分には中盤のボール争奪戦で「ジャッカル」に入り、相手の反則を誘発した。入団から11年が経過したベテランが「これだけ(故障者が)多いのは、自分も経験したことがない」というチーム状況。それでも「ベテランがどういう姿を見せられるか。姿勢で示していかないといけない。そこは意識をしています」と頼もしく言い切った。

チームは10トライを許し、12チーム中10位から浮上を逃した。2部との入れ替え戦は来季の規模縮小が決まっている暫定11位のNTTドコモレッドハリケーンズ大阪を除いた下位2チーム。BR東京は1試合を残し、厳しい立場に変わりない。それでもこの日は先発BK7人中4人が25歳以下で若手が経験値を積んだ。

ピーター・ヒューワット・ヘッドコーチは「今は選べないメンバーが20人いる。ただ、若い選手たちは苦しい状況を通じて、いい経験をたくさんできている。この期間を乗り越えた時には、すごくいい状態になる」と前を向いた。最終節は5月7日、ホーム秩父宮での大阪戦。若手、ベテランが一体となり、最高の結果を目指す。【松本航】