埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉、リーグ2位)の日本代表候補プロップ稲垣啓太(31)が、表情を崩さずに初代王者を喜んだ。

東京サントリーサンゴリアス(東京SG、リーグ1位)との頂上決戦にFW第1列でフル出場。スクラムや、防御面で地道に貢献を続けた。

今季は開幕から2試合、チーム内に新型コロナウイルスの陽性者が出て不戦敗。試合後のインタビューでは「なかなかシーズン通して調整が難しかった。いい形で締めくくることができて最高です」と“笑わない男”らしく表情は崩さず、言葉に力を込めた。

チーム事情で先発のFW第1列の面々が入れ替わった一戦。この日は初先発のプロップ藤井大喜(24)が持ち味を発揮した。これまで背番号「3」を担うことが多かった平野翔平(28)は控えに回り、左右のプロップをこなせる貴重な存在として支えた。出場機会こそなかったが、FW第1列全員が一体となって、初代王者へと押し上げた。