ラグビーの国際統括団体「ワールドラグビー(WR)」のビル・ボーモント会長(70)が2035年以降の日本でのワールドカップ(W杯)開催に言及した。

3日、東京・国立競技場で会見に臨み「日本がもう1度W杯を開催できない理由はどこにもない」とコメント。19年以来の開催へ、一定の示唆を与えた。

9月開幕のW杯フランス大会を前に、日本ラグビーフットボール協会などを訪問するため、アラン・ギルピンCEOらとともに今月2日から来日。ボーモント会長にとって、W杯が日本で開催された19年以来の来日となり「どのスタジアムでも素晴らしい経験をした」と回顧。特に印象的な試合として、同年10月13日の日本-スコットランドを挙げた。

「大会に関わる人々の努力が思い出される。台風の困難を乗り越えてあの試合が開催されたことは鮮明に覚えている」

国民一丸となって大会を成功させようとした姿を、穏やかな表情で思い返した。

W杯開催地は男子が31年、女子が33年(ともに米国)まで決定している。35年以降の日本開催の見込みについて問われると「ワールドラグビーとしては直近のフランス大会に注力し、その後はオーストラリア(27年男子、29年女子開催)、アメリカ大会へと進んでいく。その先のW杯は他の国と話していく過程になるが、日本がW杯をもう1度開催しない理由はどこにもない」と回答。具体的な言及はなかったものの、一定の可能性を示唆した。

同氏らは5日まで滞在予定で、週末のリーグワンも視察するという。