バレーボール女子日本代表の石川真佑(まゆ、23)が22日、オンラインで会見し、今秋スタートの23~24年シーズンはイタリア1部リーグ・セリエAのフィレンツェでプレーすることを発表した。これまで同国メディアなどが報じていたが、自身の口で明言するのは今回が初めて。兄で男子日本代表主将の石川祐希(27)は来季もイタリア1部リーグのミラノに残留することが決まっており、きょうだいそろってイタリアでのプレーとなる。

石川は緊張した面持ちで会見に臨んだ。「海外挑戦は初めてで不安なことたくさんだが、イタリアでプレーは簡単ではない。コートに立って活躍できるように頑張っていきます」と力を込めた。

自ら選んだ背番号は、代表と同じ4番。今年9月には五輪予選、来年はパリ五輪が控える。「イタリアでプレーして日本に帰ってきてオリンピック。成長して帰ってくることが一番。海外で学んだこと、自分自身が発信して日本チームが強くなっていければいい」と、成長を誓った。

東京五輪後に海外への意識は高まった。今季はVリーグ東レで最多得点の日本記録584を大幅に更新する735点を挙げ、Vリーグ日本記録賞を受賞する活躍。それでも「いろんなチームとやっていく中で(自分は)まだまだだなと。高いレベルでプレーしてアップしていけたらいいなと思って」と覚悟を示した。

海外でステップアップを目指す。今季10位のフィレンツェを選んだことについては、「自分自身が成長していくために高いトップのチームとやっていくことが一番だが、自分がどれだけできるか試しながらも、まずは来シーズン活躍したい」と説明。「その先はどんどん高いレベルのチームでやっていく」と、まずは1年に集中する。

きょうだいでのイタリア参戦となるが、「兄がいるからイタリアに行きたいというより、自分が一番行きたかったので決めた」と強調。兄、祐希からは「英語をしっかり勉強した方がいい」とアドバイスを受けたことを明かし「頑張らないといけない」とほほえんだ。

身長174センチとアタッカーとしては小柄な部類ながら、パンチ力のあるスパイクとサーブが武器。19年に代表メンバー入りし、21年東京五輪、22年の世界選手権では主力として活躍。9月16日に開幕する来年のパリ五輪の切符をかけたワールドカップ(W杯)ではエースとして期待を受ける。