柔道男子100キロ超級で来夏のパリ五輪(オリンピック)代表に内定した斉藤立(たつる、21=国士舘大4年)が24日、喜びの声を伝えた。

全日本柔道連盟(全柔連)が前日23日にオンラインで強化委員会を開き、全日本男子の鈴木桂治監督(43)が推薦。各委員による議論を経て承認されていた。

吉報は大学の寮の友人の部屋で聞いたそうで、日本代表の鈴木桂治監督からの連絡に「驚いて、跳び上がってしまって」と恥ずかしそうに振り返った。内定の可能性は聞いていたが、時間を過ぎても連絡なく、あきらめていた矢先だったという。

80年代に五輪を2連覇した斉藤仁さん(享年54)の次男で、日本柔道初となる親子2代での夢舞台になる。「前例にないのはすごくうれしい。そこに入れるのは誇らしく思う。お父さんの名前に恥じない柔道をしっかり見せていきたい」と言葉に力を込め、「優勝しないと」と気持ちを引き締めた。

2年連続で世界選手権の代表に選ばれ、昨年は初出場で銀メダルを獲得した。今年は7位も、怪物テディ・リネール(フランス)と初の直接対決で接戦を繰り広げた。五輪は相手の本拠地での試合になる。「相手のホームで勝つのが一番価値ある勝利。雪辱したい。必ず勝つ」と期した。

最重量級としても、国士舘大の先輩でもある石井慧の08年北京五輪以来の頂点がかかる。「自分が優勝して、必ず奪還したい」と使命感もみせた。

色紙に書いたのは「奪還 雪辱」。さまざまな立場を背負い、出陣する。「表彰台の一番高い所に立って、お父さんの写真を掲げて、夢を実現させたい」。あと1年、運命の舞台がやってくる。

◆斉藤立(さいとう・たつる)2002年(平14)3月8日、大阪府生まれ。東京・国士舘高から国士舘大。5歳から柔道を始め、父譲りのセンスで小中高すべて日本一。男子100キロ超級で18、19年のインターハイを2連覇した。21年のGSバクー大会でシニアの国際大会初制覇。22年に史上初の全日本選手権親子優勝を達成した。20歳1カ月は史上3位の年少記録でもあった(石井、山下泰裕に次ぐ20歳1カ月)。父仁さんは88年に27歳で初優勝した。得意技は仁さん直伝の体落とし、内股、足車。服は5XLで靴は35センチ。組み手は左。家族は母と兄。血液型O。