6大会連続五輪出場を目指す世界ランキング8位の女子日本代表が、開幕5連勝を飾った。
同14位のベルギーを3-0で下し、5戦連続ストレート勝ち。23日の世界ランキング1位トルコ戦にセットカウント3-1以内で勝てば、来夏のパリ・オリンピック(五輪)出場権を手にする。
司令塔のセッター関菜々巳(24=東レ)は「自分の持ち味のところがやっぱり忘れてたので。今日はミドル、まずご自分の得意なところから組み立てていければなって思って試合に臨みました」と振り返った。ライトやレフトではなく、ミドルをどう使うかをテーマとして秘めていた。
トスさばきで連勝を支えてきたが、「自分自身は納得いくものがここまで出てなくて。ちょっと感覚が違ったり、なんか違うって」とズレを感じてきたという。変化をくれたのは、先輩の助言だった。東レの元代表セッター中道瞳さんが19日のプエルトリコ戦、20日のブルガリア戦を観戦し、「ミドルとバックローとか、真ん中のいいテンポのところが決まると乗ってこれるはずだよ」と背中を押してくれた。その言葉を胸に、この日を迎えていた。
点差が離れた第2、3セットには「余裕ができて相手のブロックが見れた」という。ここまで「全く相手のブロックが見えてなくて、感覚だけで、今こうなってるからこうだよなって。感覚だけで組み立ててた」状況から脱した。
いよいよトルコ、ブラジルと勝負の2連戦を迎える。「このあと2戦のためにずっとやってきたようなもの。常に(古賀)紗理那さんが言っている『チームで勝つ』っていうところをここで表現しないといけない。1人1人が自分の役割をしっかり認識して、チームのために戦っていきたい」と力を込めた。
◆23日に日本が五輪切符を決めるには トルコに3-0、3-1で勝利した場合、勝ち点が18となり、最終日24日のブラジル戦を待たずに上位2枠入りが決まり、五輪出場権を得る。ここまででパリ五輪出場の可能性があるのは5戦全勝の日本、トルコと4勝1敗のブラジルの3カ国。ブラジルが残すベルギー戦と日本戦に3-0または3-1で連勝して6勝1敗とし日本と並んだ場合も、勝ち点は最大17となるため。
◆パリ五輪出場枠 開催国フランスを含む12。五輪予選のW杯は世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、総当たりで対戦。女子は中国(プールA)、日本(同B)、ポーランド(同C)で開催されており、男子はブラジル(同A)、日本(同B)、中国(同C)で30日に開幕し、男女いずれも各組上位2カ国の計6カ国ずつが出場権を得る。残る5枠は、男女ともに来年のネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド終了時(6月)の世界ランキングで決定。日本がW杯で出場権を逃した場合は、VNLに出場し、ポイントを重ねてランキングをより上位に上げることが必要。W杯での大陸別の切符獲得状況も、重要な要素となる。