日本代表(世界ランキング5位)は第3戦で同20位のチュニジアに3-0のストレート勝ちで完勝し、通算2勝1敗とした。
3戦連続で先発したオポジット西田有志(パナソニック)は第1、2戦に続いて強烈なサーブを相手コートに見舞い続けた。
「1戦目、2戦目と普通にやろうとしていたが、普通を出すのは難しいと実感している内容だった」。試合後のコートで省みた。2試合とも2-0のリードからフルセットに持ち込まれていた。初戦のフィンランドこそ辛勝したが、続くエジプトには痛恨の黒星を喫していた。
「今日はやっと普通にプレーして、皆さんに安心したプレーをお見せして、自分たちはやっと普通に戻れたかなと思う」。五輪予選の独特の緊張感もあったのだろう。思わぬ苦戦続きのトンネルを抜けて、少し安堵(あんど)の感情も読み取れた。
「自分の強みとしているプレー、調子も戻ってきている。モチベーションも上がってきている。今日で勢いがついた」といつもの強気の言葉も出た。サービスエースは4本を重ねてみせた。「2試合目の敗戦で考えるところはあったが、皆さんの声援が力になっています」と感謝し、次に向かう。
◆パリへの道 パリ五輪出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選のW杯バレーは、世界ランキング上位24カ国が8カ国ずつ3組に分かれ、総当たりで対戦。ブラジル(同A)、日本(同B)、中国(同C)で30日に開幕し、各組上位2カ国の計6カ国ずつが出場権を得る。残る5枠はネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド終了時(6月)の世界ランキングで決定。日本がW杯バレーで出場権を逃した場合は、VNLに出場し、ポイントを重ねてランキングをより上位に上げることが必要。W杯バレーでの大陸別の切符獲得状況も、重要な要素となる。