女子63キロ級は高市未来(29=コマツ)が3度目の五輪を決めた。

準々決勝でパリ切符を争う堀川と激突。組み手争いで有利にたち、延長戦で相手に3つ目の指導が入って勝負あり。優勝も果たし、「次につながった」と喜んだ。

旧姓の田代として出場したリオ五輪、東京五輪でメダルを逃し、22年2月には左膝の前十字靱帯(じんたい)を断裂。引退も考えた。元世界選手権代表の高市賢悟氏と22年11月に結婚し、「高市」として気持ちも新たに夢舞台を目指した。

夫は台湾のコーチに就任し、いまも離れ離れ。ただ、「本当に、おかげですね」と感謝する。今秋には初めて台湾を訪れ、厳しい代表争いの日々で心が潤う時間を過ごせた。真面目な性格で常に自分を追い込み、以前は旅行は考えられなかった。「でも、そういうの必要かなと。心と体の健康って大切だな」。大きな転換をくれたのは夫だった。

「魔物を作って勝手に縮こまって挑んだ過去2大会の五輪だった。良い顔をして柔道をしてきたい」。三度目の正直はパリで。【阿部健吾】