2部2位の大阪大が1部7位の甲南大に3-0と接戦を制し、86年度以来となる1部昇格を決めた。
阪大の勝因は粘り強く、堅い守りだった。第2Q終了間際、ゴールライン残り1ヤードまで攻め込まれた。甲南大の第4ダウンギャンブルで、最初は阪大に反則のジャッジで第1ダウンからの攻撃が与えられた。しかし、リプレー懸賞で甲南大選手のファンブルが判明。一転して攻守交代となり、一気に阪大へ流れは向いた。
甲南大を完封した守備陣に異色の“二刀流”がいる。1年生DB松田貢輝(東京都市大付)は医学部医学科に在籍する未来のドクター。医学部医学科でアメフト部に所属選手は、22年ぶりという。
中学でフラッグフット、高校ではQBと、阪大では貴重な経験者だった。幼少期に世話になった「町医者」にあこがれ、医者を志して難関な挑戦に見事合格した。アメフトを続けたい思いはあったが、学年が上がるほど学業が忙しくなる。勧誘された際に「みんなより練習に出られませんが」と伝えたが、「それでも先輩が来てくれと言ってくれたので」。自身にとっても過酷な道を選んだ。
この日、1年でただ1人スタメンに入り、タックルでチーム2位タイの4・5を記録と勝利に貢献した。「この2週間、めちゃくちゃ緊張して、(人生で)一番長かった。この試合に向けてしっかり準備してきたので、あとは頭を整理して臨みました」。まだあどけない表情に充実感をにじませた。【実藤健一】


