21年東京五輪男子競泳で200メートル個人メドレー金メダリストの汪順(ワン・シュン、32=中国)の人気の高さが目立つ。スタンドには赤地に水色の文字で「汪順」の名前が入ったタオルを持って応援するファンの姿が多数見られる。数十人が中国から日本まで応援に駆けつけている。ぬいぐるみやヘアアクセサリーなど、汪順グッズを身につけている女性が観戦している。

汪は中国ではスーパースター。さわやかな顔立ちで女性ファンが多い。ドジャース大谷翔平投手(32)と同じくファッションブランド「BOSS」のアンバサダーを務める。小顔でスタイルが良く、高級服も着こなすモデル顔負けの容姿も人気の理由だ。

汪のレースだけ、会場に響く応援の声のトーンが上がる。入場しただけで「キャー」と黄色い歓声で盛り上がる。レースがスタートすると、汪の泳ぎに合わせてコールが起こる。同じく個人メドレー種目に出場し、200メートルで金メダルを獲得した松下知之が「中国かと思った。うらやましい」と、ホームのはずの日本人選手がアウェーと感じるほどの応援だ。

ディン・イェシュンさん(21)は江蘇省から来日。16年リオデジャネイロ五輪からの汪ファンで、昨年シンガポールで行われた世界選手権も現地観戦したという。「顔も体もセクシーだけど、人柄も素敵」と“推し活”をしている。

汪は200メートル個人メドレーでは松下、小島夢貴に続く銅メダルだった。400メートルでも日本勢のライバルになる。ディンさんは「彼が満足いく結果を願う」と期待していた。【保坂果那】