アテネ、北京と五輪2大会連続で、競泳女子200メートル背泳ぎ銅メダルに輝いた中村礼子(26=東京SC)が6日、今季限りでの引退を表明した。「北京が終わって(選手生活の)一区切りとしたい。別の角度から水泳を見たい」と話し、今後は指導者として、所属する東京スイミングセンターでコーチのアシスタントを務めることを明かした。

 北京五輪から帰国後は、去就について明言を避けていた。母校湘南工大付高水泳部監督の堀川教諭が「良い引き際だと思います」と話すなど、五輪後の約1カ月半で決断した。家族も第2の人生を後押しの考え。今後は、自身も指導を受け、男子平泳ぎの北島を2大会連続五輪2冠に導いた平井コーチらを手本に後進育成に尽力する。

 北京五輪では競泳日本女子として前畑秀子以来、72年ぶりの2大会連続メダルを達成。中村は「いろんな段階を踏んで違う形の五輪を経験できた。すごく満足できた」と振り返っていた。