スーパーラグビー(SR)日本チームのサンウルブズが、チーフス(ニュージーランド)を30-15で破って今季初勝利(2敗)を挙げた。勝ち点は5。前半2分にフランカーの松橋周平(25=リコー)が先制トライ。その後も着々と得点を積み重ね完勝した。SR参戦4季目で、アウェーでの初白星。9月20日開幕のワールドカップ(W杯)日本大会に向けても、弾みのつく勝利となった。次戦は9日、敵地でブルース(ニュージーランド)と対戦する。

前半から強豪チーフスを慌てさせた。キックオフで相手のダイレクトタッチで得たセンタースクラムからボールをつないで松橋が先制トライ。その後も、SOパーカーが2本のGKと3本のPGを全て決めるなど、得点を積み重ねた。攻め急ぐ相手を、鋭い出足のタックルで何度も防ぎ、トライを許さずに前半を折り返した。

後半に入っても勢いは止まらなかった。同6分に初トライを許したが、同17分にWTBファンデンヒーファーが密集から抜け出してトライ。終始、チーム一丸となった粘りのディフェンスで、追い上げるチーフスを振り切った。SR参戦4季目にして初めて、敵地で勝利の試合終了のホイッスルを聞いた。シーズン3戦目での初勝利も、4季目で最速だった。

9月開幕のW杯に向け、弾みもつけた。リーチ、松島ら日本代表の主力が、国内の候補合宿で調整を続けている。そんな中でも、フッカー坂手やSO松田ら複数の候補選手がサンウルブズで戦い、結果を残した。15失点もSR通算49試合目で、最少失点とディフェンスも奮闘した。3月末ごろには、代表の主力も合流予定。ひと足先に世界トップクラスの舞台で結果を出したチームが、W杯で初の決勝トーナメント進出を目指す日本代表の主力を迎える準備を整えた。