札幌ドームに3万6000人余りの観客が詰め掛けた。ゴールドジャージーを着た多くの観客に、オーストラリアは背中を押された。フーパー主将は「ゴールデンジャージーを着てくれた人、試合中、彼らの声が聞こえた。札幌は素晴らしいファンだった」と喜んだ。

前半こそフィジーに2点のリードを許すも、後半はセットプレーの開始を迅速にし、徐々に試合を支配した。後半16分のラインアウトモール。フィジーがモールを故意に崩す反則(コラプシング)を2度繰り返し、審判に注意を受ける。次に同じ反則をすれば、認定トライの危機という状況になり、なすすべなし。フィジーの守備を粉砕し、プロップのラトゥがトライし、20-21と1点差に迫った。

その5分後、再びラインアウトモールからラトゥがトライ。25-21と逆転した。「今までモールとスクラムを頑張ってきた。それが上手にできた形だ。今日は2トライを取ることができた。これを続けていきたい」とラトゥ。5大会ぶり3度目の優勝へ、上々のスタートを切った。