大相撲の元関脇で西幕下13枚目の北勝力(33=本名木村英樹、栃木県出身、八角)が14日、東京・両国国技館で引退を発表し、記者会見で「けがで土俵に上がるのが怖くなった。それだと相手に失礼だし、上がる資格がないので引退を選んだ」と語った。同日付で年寄「谷川」を襲名し、部屋付き親方として後進を指導する。

 昨年秋場所12日目の高見盛戦の立ち合いで首を痛め、その後は休場が続いていた。「何人もの医者に診てもらい、全員に『もうやめた方がいい』と言われた」と引退を決めた理由を説明した。

 2004年夏場所で朝青龍の連勝を35で止める金星を挙げた。同場所は13勝2敗で朝青龍との優勝決定戦に進出したが、賜杯を逃した。力強い突き、押しを武器に幕内在位49場所で三賞を4度獲得した。