八百長問題からの信頼回復を目指す日本相撲協会は27日、1月の初場所以来半年ぶりに通常開催する本場所の名古屋場所(7月10日初日・愛知県体育館)の新番付を発表した。戦後最多の13人が十両に昇進するなど、八百長で17人の関取が追放された影響が如実に表れた異例の番付となった。

 4人が新入幕を果たした。幕内の高見盛と木村山、十両では幕下上位で3勝4敗だった垣添と荒鷲を含む9人が負け越しながら番付が上がった。幕内では7勝8敗の8人と、6勝9敗の栃乃洋の番付が据え置かれた。

 5月の技量審査場所は、八百長問題で中止された3月の春場所用に編成した地位で実施したため、新番付の発表も昨年12月以来半年ぶり。十両以上の関取が定員の70人から今場所は66人となり、番付を毎場所作るようになった1933年以降で初めて幕内から十両、十両から幕下への転落はともにゼロだった。

 相撲協会は八百長問題で関与者25人を処分し、無料公開した技量審査場所で再発防止策を実施したことで、通常の興行再開にこぎ着けた。天皇賜杯や懸賞も復活する。