<大相撲初場所>◇5日目◇15日◇東京・両国国技館

 前頭3枚目遠藤(24=追手風)が、日大時代の2年先輩常幸龍に4度目対戦で初めて勝った。激しい突っ張りで攻め、最後は押し倒した。「やっと、勝てたか」。支度部屋では淡々と勝利の味をかみしめた。

 学生時代から、憧れの存在だった。常幸龍の主将時には、2年生だった遠藤も団体戦で活躍し、何度もチームを勝利へと導いた。角界入り後の過去3度の対戦は熱戦続きで、あと1歩のところで勝利を逃していた。それだけに「ずっといい相撲で負けていたので、次こそ勝ちきるんだという気持ちでやりました」。表情こそ崩さないが、ようやく先輩に「恩返し」した喜びが言葉ににじんだ。

 2日目からの連敗を3で止め、今日6日目は白鵬に挑む。過去3戦全敗も、今場所は立ち合い強化が目立つだけに、期待は膨らむ。「気合入れて頑張ります」。最強横綱の連勝阻止へ、力強く名乗りを上げた。