<都市対抗野球・2次予選東北大会:JR東日本東北11-1オールいわきクラブ>◇3日目◇6月30日◇宮城・名取スポーツパーク愛島球場◇予選リーグ

 JR東日本東北(仙台市)の大型新人、佐藤翔内野手(22=秋田高-慶大)が待望の公式戦1号を放った。オールいわきクラブ(福島・いわき市)戦に8番DHで出場、4回の第2打席にソロ本塁打。前日29日の同カードで3ランを放ったが雨天ノーゲーム。“打ち直し”に成功した。チームも7回コールド11-1で快勝、Dブロック1位で決勝トーナメントに進出した。

 木製バットの乾いた音を残して、打球は左翼席に吸い込まれた。「カーブの高め。打ちごろなので狙った。行ったな、と思いました」。佐藤翔は、190センチの巨体を揺らし、ゆっくりとベースを回った。

 前日、公式戦初スタメンで初本塁打を放っていた。同カードの2回裏1死二、三塁で3ランを放ったが、そのまま雨天ノーゲーム。「周囲に幻、幻と言われて(笑い)、何としても打ちたかった。良かったです」と満足そうだ。

 1発だけでなく、チーム打撃も見せた。続く第3打席では左前適時打。阿部圭二監督(52)は「単打でいいと言った。狙ったんでしょう」と目を細めた。都市対抗独特の重圧を考慮し8番に置くが「下位にもクリーンアップをつくっているつもり」と同監督は話す。

 入社後の4月、総務部人事課に配属。午前にオフィスワークを終え、午後から練習する毎日だ。秋田高、慶大と文武両道でやってきた佐藤翔にとって苦ではない。むしろ感謝の気持ちがある。「野球と両立でやらせてもらっている。去年行けなかった都市対抗(本大会)に出たい」と、ドーム切符で恩返しする。【清水智彦】