<社会人野球日本選手権・九州地区予選:沖縄電力1-0九州三菱自動車>◇決勝◇8日熊本・山鹿市民

 沖縄電力が九州三菱自動車を破り、初の第1代表の座についた。九州地区予選枠が拡大し第3代表で初出場した昨年から、わずか1年で第1代表に躍進。オフ期間の走り込みを増やし、粘り勝つチームを目指してきた大城哲也監督(37)は「こんなに早く結果が出るとは」と驚いた。2年連続2度目の日本選手権(11月13~23日、京セラドーム大阪)では、全国1勝を目指す。九州三菱自動車は今日9日、第2代表決定戦をホンダ熊本と行う。

 沖縄にない「冬」がチームの根をつくり、初の第1代表という花を咲かせた。6回に3番野原剛(28)が放った左越え本塁打で挙げた1点を、エース仲田享司(26)ら3投手で守りきった。大城監督は「本土のチームに勝つために鍛えてきた、守り中心の、うちの野球ができた」と、うなずいた。昨年7月に就任し、日本選手権に初出場。11月18日の1回戦で敗退すると、1月まで、ほとんどボールを使わず走り込ませた。指揮官は「沖縄の選手は身体能力が高く、野球もうまいのに、最後に粘れずに負ける。年間を通してボールに触れられるのが逆にデメリットなのでは、と考えて本土のような練習をした」と話す。

 仲田が「あれだけ走ったら負けられない、という気持ちが自信になった」と話した精神面への効果は、準決勝でも発揮された。1-7と大量リードされていたが6回表終了降雨ノーゲームの再試合に救われ、翌6日は5-4で92年の創部以来、初めて日産自動車九州を倒した。それでも、投球内容を反省した仲田が丸刈りにし、チーム全体に勝利への執着心をみなぎらせて第1代表決定戦に臨んだ。胴上げ後、大城監督は「この1年の変化にはびっくりしたし、ほめてやりたいが、目標は全国制覇だから」と、すぐに笑顔を引き締めた。第1代表の力を大舞台で見せるまで、手綱は緩めない。【佐藤千晶】