<東都大学野球:亜大3-0国学院大>◇第3週初日◇20日◇神宮

 亜大・東浜巨(なお)投手(2年=沖縄尚学)が2安打完封でリーグ通算10勝目を挙げた。完封は6度目。今季初戦の13日の東洋大戦は4回9失点だったが投げ込みで修正。通算17試合の10勝到達は、東京6大学リーグ早大・斎藤佑樹投手(4年=早実)の16試合に迫るペースになった。

 強い東浜が復活した。先週のチーム開幕戦で4回9失点で途中降板したが、この日は6回2死まで無安打無得点。最速149キロを2度マークし、国学院大を2安打に抑え込んだ。

 「調子が悪くても腐らずに、行動で示すのがエースです」。開幕敗戦の反省から、前日、前々日は納得できるまで300球ずつ投げ込んだ。調整としては多い球数だが、体力には自信があった。年明けから週6日ブルペンに入り、多い日は600球投げることもあった。疲労回復のため、昼食では仲間の2~3倍の量の果物を食べた。頑張りを見た生田監督に前夜、「やっぱりお前がエースだ」と声を掛けられ、吹っ切れた。

 左足をゆっくり引き上げる独特の投球動作をより遅くするなど、マイペースを貫いたのも功を奏した。「自分の世界に入れました。収穫の多い試合でした」と満足そうに球場を後にした。