<高校野球徳島大会:鳴門工3-0徳島商>◇23日◇決勝

 鳴門工が序盤の得点を守り抜き、3年ぶりの甲子園出場を決めた。1、2回にスクイズなどで、3点を先行。その後は徳島商を攻めあぐねたが、エースの実(みのる)祐輔(3年)がキレのあるスライダーを武器に相手打線を散発の4安打で完封した。

 大会前は打線が軸のチームと見られていたが、開幕後は投手陣が成長し、力を発揮した。実は、3回戦の徳島北戦で大会初先発してから、この日を含めて4試合連続で先発。22日の準決勝鳴門第一戦で初完投し、この日の快投につなげた。「満点では足りないピッチングでした」と、興奮は冷めなかった。

 高橋広監督(53)は「ごぶさたしていた甲子園に、まずごあいさつに行くつもりで行きたい」と謙虚に語ったが、02年のセンバツでは準優勝した実力校。夏は8強が最高成績だけに、そのカベを乗り越えるつもりだ。