<高校野球北大阪大会:大阪桐蔭2-1箕面東>◇25日◇準決勝

 大阪桐蔭が奥村翔馬外野手(3年)の劇的サヨナラ弾で激戦をものにした。「サヨナラ打も初めて」という本人もビックリの1発。1-1の延長10回2死走者なし。箕面東・清水規貴投手(1年)のスライダーを左翼芝生にたたき込んだ。

 投げても先発で5回1失点の力投。背番号1の福島由登投手(3年)が23日の準決勝、大産大付戦で右手に死球を受けた影響で先発を回避した危機を救った。「決勝はお前に任すから、今日はオレに任せろ」。6回からリリーフを仰いだが、試合前、エースに掛けた約束を果たすよう自らのバットで決着した。

 先輩の日本ハム中田と同じ二刀流。「翔」の字が同じ縁もあり、中田からは親身にアドバイスを受けてきた。ツーショット写真やサインは宝物。「この勢いのまま圧勝する気持ちで行きたい」。26日の決勝はセンバツ代表校、履正社。最後の夏、決勝で散った先輩を超える心意気だ。