エースが4日ぶりに投げた。全国高校野球選手権(甲子園)に県代表として出場している常葉学園菊川は3日、西宮市の大阪ガスで約2時間の練習。7月30日に左ひじ痛を発症したエース戸狩聡希(3年)が、4日ぶりにブルペンで投球した。捕手を立たせ、変化球を交えて40球。左ひじにテーピングを巻きながらも「七~八分の力で結構投げられたので、いい感じ。(ひじは)痛くない。球がいってよかった」と話した。

 佐野心監督(41)は捕手用ミットを持ち、戸狩の球威を自らの左手で確認した。「戸狩に“特効薬”を打ったからね」と笑った。1日の練習後「肩が壊れようが、ひじが壊れようが、試合をつくるのがエース」とバッテリーに「エースの条件」を説いた。一昨年秋の東海大会、ひざ痛で登板回避を訴えた前エース田中健二朗(現横浜)に掛けたのと同じ言葉。その後、田中はセンバツ優勝投手に成長した。今夏、戸狩が続く。【斎藤直樹】