<高校野球広島大会>◇27日◇4回戦

 3年連続20度目の甲子園出場を狙う広陵は、沖縄生まれの上原健太投手(1年)が4回3安打無失点の好投もあり、三原を10-0(5回コールド)で下し、8強進出を決めた。

 沖縄育ちの上原が、4日ぶりの広島の真夏日に躍った。炎天下のマウンドで、初回いきなり2死満塁のピンチを迎えたが、冷静に遊ゴロで切り抜けた。直後の攻撃で大量9点をもらうと、4回までは危なげなくゼロを並べた。公式戦初先発での好投に「先輩から強気に行けと言われていたので」と笑った。

 雨天中止となった前日26日、提出されたメンバー交換用紙の先発はエース有原航平(2年)だった。しかし、一夜明けて、球場に向かうバスの中で、上原が先発を言い渡された。今大会3度目の日程変更で、甲子園への道はさらに強行日程となった。2回戦の吉田戦で延長11回を1安打完封するなど、有原の疲れを踏まえた“スクランブル”だったが、主将の石畑桂佑捕手(3年)が「堂々としていた」とうなる内容で、期待に応えた。1回戦・福山葦陽戦の2回を加え、今夏は通算6回を無失点だ。

 20年目となった中井体制で、市場部長は「沖縄出身は初でしょう」と言う。上原は進路を探していた沖縄・あげな中3年の時、強豪校をネット上で何気なく検索していて「広陵」に目をとめた。その後参加したオープンスクールで「この人の下で野球がやりたい」と中井監督の人柄にほれ込んだ。家族の賛同も得て、広島に渡り、1年生で背番号「18」をつかみ取った。

 広陵では今大会直前、校内生徒に新型インフルエンザ感染が確認されるなど、逆風が吹いていた。しかしこの日は上原の活躍に、打線もかみ合い5回コールド勝ち。試合を重ねるごとにチーム力が増す。3年連続20度目となる夏の甲子園へ、上昇気流に乗ってきた。【佐藤貴洋】