プロ野球12球団のオーナー会議が16日、都内で行われ、中学の部活動の地域移行に伴う財源確保を主目的とする、プロ野球の試合を対象とした新たな「野球振興くじ」の導入に向け、具体的な検討を開始することを決めた。
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【解説】
今回の「野球振興くじ」の検討で、球界が最も神経をとがらせるのが「八百長」に対する根強いアレルギーだ。1969年から71年にかけて球界を揺るがした「黒い霧事件」のトラウマは半世紀以上が経過してもなお深く刻まれている。
「野球振興くじ」が、違法な賭博行為や八百長の誘発と同一視されるリスクは高い。一方で、昨年はNPBの複数球団の選手・関係者が、海外のオンラインカジノを利用していたことが大きな問題になった。だからこそ、公明正大を担保するための管理体制と、「ギャンブルとは明確に異なるスポーツ振興のための応援スキーム」であることの啓発活動に努める必要がある。
プロ野球が自らの収益力を生かし、アマ側と議論を尽くして「共生のための収益システム」を構築できれば、これまで縦割りに阻まれてきた野球界が、ようやく「一枚岩」として歩み出す歴史的契機となる可能性もある。【NPB担当・鳥谷越直子】
◆黒い霧事件 1969年(昭44)10月、プロ野球選手の八百長事件関与の疑惑が浮上し、西鉄ライオンズの選手が関係していたことが発覚した。70年5月、コミッショナー委員会の諮問会で、敗退行為を誘われたものを含めて西鉄では池永投手ら4人が永久失格処分を受けた。他球団でも東映の選手、オートレースの八百長に絡んだ中日の選手も永久失格となった。スター選手と暴力団員との「黒い交際」が相次いで表面化。西鉄オーナー辞任など社会的事件に発展した。池永氏は現金100万円を預かったことは認めたが、八百長への関与は一貫して否定。復権へ向け、嘆願書提出や署名運動などの活動が行われた。05年に永久失格処分の解除が決まり、35年ぶりに復権した。



