<全国高校野球選手権:明豊8-6常葉学園橘>◇20日◇3回戦
明豊(大分)今宮健太内野手(3年)は自己最速の153キロをマークした。3安打とプロ注目の打撃も好調。21日の準々決勝は花巻東(岩手)菊池雄星投手(3年)と直接対決する。
闘争本能が、今宮に眠っていた力を引き出した。4回1死二、三塁、打席には「中学から雑誌で見ていた」という庄司がいた。2球目、171センチと小柄な右腕が外角高めに投じた1球は153キロをマーク。左前にはじき返されたが「庄司くんに負けたくなかった。最高のボールでした」と満足そうに振り返る。試合後の整列では庄司から打撃用グラブを渡され「直球勝負、楽しかった」と握手した。
2点リードされた3回1死一、二塁で遊撃から救援登板した。「150キロは出したかった。球速は気にしてました」。7番稲角は、自己最速を1キロ更新する150キロで3球三振。続く山岸の初球には151キロをマークした。6回は3者連続三振。84球中5球が150キロを超えた。「球を速くする投げ方にした」とセットポジションからノーワインドアップへ変更。足の上げ方、上半身の使い方も微調整した成果だった。打っては3打数3安打3四球と全打席で出塁した。1点を追う9回無死三塁では、高め146キロを右前に運ぶ同点打。「フルスイングする、というプライドがあったんですけど、捨てました」と、高校通算62本塁打の誇りを捨て、バットも指1本分短く持った。
お立ち台からは、準々決勝の抽選風景を流すテレビを見詰めていた。願っていた花巻東との対戦に「リベンジしたい。そのために頑張ってきましたから」と力を込めた。センバツ2回戦では4打数1安打。12三振を奪われ完封負けした。雪辱を胸にエンジン全開の今宮は、さらなる闘志をかき立てていた。【近間康隆】

