ヤンキース田中将大投手(27)が2年連続の開幕投手に正式に決まった。ジラルディ監督が3月31日(日本時間4月1日)に明かした。開幕戦は4月4日(同5日午前2時5分開始予定)の本拠地アストロズ戦。昨季のサイ・ヤング賞左腕カイケルと対戦する。田中は「喜びというより責任が大きいポジションだと思う。やるんだという気持ちの方が強い」と引き締まった表情で口にした。

 日本選手の2年連続の開幕投手は03、04年の野茂英雄投手以来2人目。「僕はまだまだ足元にも及ばない。野茂さん以来といわれるのも何か恐れ多い」と謙遜するが、昨季までの2年間は故障による離脱があったにもかかわらず、ともに2桁勝利を記録。今オープン戦最初の2試合では、昨年10月に受けた右肘骨片除去手術の影響を感じさせずともに無失点に抑えた。4戦目で4回7失点と崩れたが、最終登板のフィリーズ戦は7被安打ながら4回1失点。ジラルディ監督も「過去2年はいい投球をしている。開幕へ準備はできていると判断した」と信頼は揺るがない。

 初の開幕投手を務めた昨年は、本拠地でブルージェイズを相手に4回5失点で敗れた。今季はくしくも昨年のワイルドカードゲームで敗北を喫したアストロズが相手。「去年は負けているし、ただ任されてその日に投げるだけでは意味がない。しっかりと勝って、シーズンをチームとともにスタートできるように頑張りたい」と雪辱を誓った。

 ◆日本選手の開幕投手 メジャーで過去に開幕投手を務めた日本選手は田中を含め4人で、複数回は3度の野茂だけ。日本選手初は00年、当時タイガースの野茂。7回3失点で勝利投手となった。ドジャース所属の03年はダイヤモンドバックスの剛腕ジョンソンと投げ合い4安打完封。翌年は満塁弾を浴びるなど5回7失点で黒星を喫した。08年はレッドソックス松坂(現ソフトバンク)が東京ドームで行われたアスレチックスとの開幕戦で登板し、5回2失点で勝敗は付かず。09年ドジャース黒田(現広島)はパドレスを相手に5回2/3を1失点で勝利した。