ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が来年3月の第4回大会を最後に打ち切りになる可能性があると複数の米メディアが28日(日本時間29日)に報じた。スポーツ専門局ESPNのモレノ記者が、関係者から得た情報として「収益が上がらなければ2017年の大会が最後になる可能性がある」とツイートした。

 大会主催者である米大リーグ機構と大リーグ選手会が、多くのスター選手を派遣しても期待するほどの利益が出ない現状を憂慮しているようだ。過去、収益配分などを巡って参加国から不満が出るなど運営上の課題もある。モレノ記者の第一報を受け、複数のメディアがWBC消滅の可能性を伝えた。CBSスポーツ電子版は「大リーグはこの大会にこれ以上お金をかけるつもりはないようだ」と解説した。

 米ヤフースポーツは「国際的には魅力のある大会だが、大リーグのファンは同じような興味を持っていない。米国人にとってはメジャーの公式戦の方がずっと重要なのだ」と、お膝元である米国内で盛り上がりに欠ける点を指摘した。数々の名場面を生み出してきた世界一決定戦が見納めになってしまうかどうかは、今大会の結果次第といえそうだ。