レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)がタイガース戦に先発。5回を投げ、5安打2失点、7三振4四球で今季5勝目(2敗)を挙げた。

 苦しんだ立ち上がりから、うまく修正した。「ブルペンですごく良かったので抑えてやろう、いい投球をしようと力んだ感じがした」。初回、キンズラーに先頭弾を浴び、2回にはカブレラに94マイル(約151キロ)内角低め直球を中前適時打された。与えた4四球もすべて2回までに出したものだった。

 それでも「最初の2回を見直して修正できた」。同点の4回2死一、二塁ではカブレラと3度目の対決。そこまで2安打されていたが「最悪、歩かせてもいい」とフルカウントから外角スライダーで二ゴロに仕留めた。結局3回以降は無失点。5回で105球に達し「監督と目が合ったときに僕が首を振って『行く』って意思を示したんですけど」と続投を直訴した上で、今季最短の交代となった。

 これでタ軍とは初対決から7連勝。4度オールスターに選ばれたキンズラー、12年に3冠王に輝き、同年から2年連続でア・リーグMVPに選ばれたカブレラらをそろえる強力打線を相手に驚異的な数字だ。

 過去100年でも、タ軍との初対戦から6連勝以上したのはわずか3人。7連勝はフランク・サリバン(レッドソックス)が54~56年にかけて11連勝したのに次ぐ記録だ。「へー。強い相手なんですけど」とダルビッシュ。続けて「毎回打線がいい感じで点を取ってくれる。運がいい」と野手陣に感謝した。【水次祥子】

 ▼ダルビッシュが大リーグ通算51勝目。日本人投手では5位の大家に並び、歴代5傑入りした。