カブスが16日にシカゴにある本拠地球場リグリーフィールドで開催したレッズ戦で、42歳の男性ファンが観客席から転落し、翌日に死亡する事故が起きた。原因は不明で、この試合では上原浩治投手(カブス)も登板していた。

 メジャーの球場内での転落死は珍しくない。2015年にブレーブスの本拠地、11年にはロッキーズとレンジャーズの本拠地でも死亡事故があった。15年の事故では遺族が米大リーグ機構(MLB)や球団を相手に訴訟を起こしている。

 MLBは転落事故について「統計はない」としているが、球場内の事故に関するサイトを運営するロバート・ゴーマン氏は「今回の事例の前にこの10年で7件の転落死亡事故(1件は自殺)があった」と言う。同氏によると、ボールを取ろうと身を乗り出して転落したり、階段やエスカレーターから転落したりした例がある。

 MLBは転落に関する安全管理を「連邦の規制や各州内の法律に準じている」と基本的には観客の自己責任としている。ゴーマン氏は「観客席の手すりを高くすれば試合が見にくくなる。アクリル板にするか、防止用のネットを張るしかない」と再発防止策を提案した。