米国第2の大都市、ロサンゼルスを本拠地とし日本にもなじみの深い大リーグの名門、ドジャースの地元紙担当記者がとうとう1人になった。景気後退に伴う新聞業界の経費削減策が、この異例の事態を招いた。

 このほど、ロサンゼルス・デーリーニューズ紙はジャクソン記者に解雇を告げた。今後は、通信社の記事などを掲載していく方針という。20年間近く大リーグを報道してきたジャクソン記者は「悲しいが、驚きはない」と、近年の部数減少と景気後退から覚悟はできていたと話す。

 今春のキャンプ中には同様の理由で、プレス・エンタープライズ紙の記者が仕事を失った。10年前はドジャース担当記者は8人いたという。

 ただ1社、担当を置くロサンゼルス・タイムズ紙も、親会社のトリビューンが経営再建中。同紙のヘルナンデス記者は「ドジャースは大リーグでも5本の指に入る有名球団なのに…。自分だって何が起こるかは分からない」と寂しそうに話した。