<レンジャーズ0-5マリナーズ>◇第2試合◇13日(日本時間14日)◇レンジャーズボールパーク

 時空を再び超え、米大リーグ史に刻まれる一打はマリナーズ・イチロー外野手(35)らしい内野安打だった。2004年に262安打し、84年ぶりに年間最多安打記録を塗り替えた日本人野手の先駆者が、今度は108年ぶりに記録を更新した。イチローが大リーグ初の9年連続200安打を達成した。

 ダブルヘッダーの第2試合。2回2死三塁で迎えた第2打席だった。打球は遊撃手の前に転がり、自慢の快足を飛ばして一塁を駆け抜けた。球場の電光掲示板が快挙を示すと、球場は拍手と歓声がわき起こり、イチローは表情をほとんど変えることなくヘルメットを掲げて応えた。

 ダラス在住の梶原紀子さん(31)は、会社員の夫と観戦。オリックス時代からイチローのファンだそうで「自己管理に厳しい努力家。こんなところで達成に巡り合うなんて」。オースティンで幼稚園教師をしている辻村忠保さん(27)は背番号「51」のユニホーム姿で声援。「日本と米国の野球を変えた革命的な選手」と絶賛した。

 「イチローと競い合い、お互いを高め合ってきた」というのはレンジャーズのマイケル・ヤング内野手。過去に5年連続で200安打して、イチローがライバルと認める32歳は「彼と選手生活が重なったことはとても幸せだ」と快挙をたたえた。