<アストロズ1-2レンジャーズ>◇12日(日本時間13日)◇ミニッツメイドパーク

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)が8回1死までノーヒットノーランを続けたが、偉業達成には至らなかった。

 許した安打は、コーポランに浴びた右ソロ弾だけ。8回を投げて1安打1四球1失点(自責1)で、メジャー自己最多となる15奪三振を記録。また、この日は5回に今季200三振目をマーク。先発23試合目での達成は、1989年ノーラン・ライアンに並ぶ球団タイ記録となった。防御率は2・64。

 1回を3奪三振で終了と、スタートから何かが起こりそうな雰囲気があった。何度もフルカウントになる場面があったが、「よく曲がってくれた」というスライダーを決め球に、2回以降も面白いようにアウトを積み重ねた。

 誰もがため息をついたのは6回2死の場面。9番ビラーに対し、カウント2-2と追い込んだ後の5球目。ストライクゾーン低めにスライダーが決まったように見えたが、球審の判定はボール。6球目スライダーもボールで四球となり、この日初めての走者を出した。さらに、球審の判定に不服を唱えた捕手ピアジンスキーが退場処分となるアクシデントも発生。試合の流れが変わるかと思ったが、マウンド上のダルビッシュは落ち着いていた。

 捕手がソトに変更後も、快調にアウトを奪う、しかし、8回1死から迎えたコーポランに初球外角フォーシームを右翼スタンドに運ばれ、ノーヒットノーラン達成の夢は終わった。

 ダルビッシュは「1勝は1勝なので、とにかくチームを勝たせられるようにしか考えていなかったです。ホームランはすごくいい球だったんですけど、あそこまで飛ばされたんで、いいバッティングをされたなと思います。(15奪三振は)本当にアウトの1つなんで、確かに数は多いかもしれないですけど勝ってよかったです」と、すっきりとした表情で話した。