ドジャース傘下のマイナー球団の首脳陣に、今季から日本人が加わった。ルーキーリーグで指導する石橋史匡コーチ(31)は「考えてもいなかった」と驚きを隠せない。日本プロ野球を経ずにマイナーのコーチになったケースは極めてまれだ。

 群馬・東農大二高を卒業後、02年に渡米して短大の野球部に入り、その後は米独立リーグへ。05年には日本人だけで参戦したことで話題になった「サムライ・ベアーズ」に所属。入団テストを受けて08年にドジャースとマイナー契約を結んだ。

 10年のキャンプで引退を勧告され、ブルペン捕手に。その職も失ったが「ショックもあったけど『もっと勉強しろ』という球団からのメッセージだと考えた」とへこたれず、昨季はルーキーリーグで「コーチ見習い」をしていたという。

 「選手としての経験がほとんどなく、コーチとしての知識もない。もっと勉強して、1人でも多くの選手を上のレベルに上げられるよう全力を注ぎたい」と話した。