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イチローが松坂の初完封打ち砕いた

8回裏1死二塁、ロペスの2点適時打でスタートするイチロー。手前は松坂
8回裏1死二塁、ロペスの2点適時打でスタートするイチロー。手前は松坂

<マリナーズ2-4レッドソックス>◇22日(日本時間23日)◇セーフコフィールド

 【シアトル(米ワシントン州)22日(日本時間23日)=四竈衛、山内崇章、木崎英夫通信員】大記録へ再びカウントダウン!マリナーズ・イチロー外野手(34)がレッドソックス松坂大輔投手(27)から3試合ぶりのヒットを放ち、日米通算3000本安打まであと6に迫った。8回、日米通算400二塁打となる中越え適時二塁打。松坂との今季最後の対決は、2打数1安打1打点2四球だった。

 大記録へのカウントダウンが始まっていても、イチローにとって、松坂との対戦だけは別次元だった。スコアボードに「0」を並べられて迎えた8回1死一塁。今季、最後の対決となる打席だった。カウント2-2からひざ元へ切り込む見逃せばボールのカットボールを、イチローのバットはほぼ完ぺきにとらえた。

 松坂のメジャー初完封、連続無失点を打ち砕く日米通算400二塁打となる中越えの適時二塁打。試合の勝敗とは一線を画す2人の戦いは、これまでとは違う側面に移行していた。

 イチロー「(松坂は)真っすぐが良かったですね、前回よりずっと。変化球はいつも通りでしたけど。ただ、それが本来の大輔のスタイル。まず真っすぐありきでね。これが普通です。僕にとっては。これぐらいはやってもらわないと」。

 今年5月の対戦では2打数2安打と打ち崩したものの、松坂が右肩痛で途中降板。イチローにすれば「参考記録」にすぎなかった。昨年4月のメジャー初対戦では、松坂が初球にカーブを投げたことで、イチローの「熱」は一瞬にして冷めた。「昨年の最初以上に引くことはない」と言うほどだった。だからこそ、2四球を含めても全16球中14球で速球勝負を挑んできた松坂の気概は、イチローに十分に伝わった。

 イチロー「そこにいるのは松坂大輔ですからね。それは楽しいですよ」。

 今季は2度対戦し、4打数3安打。12打数1安打に終わった1年目とは正反対の結果を残した。だが、イチローの胸の内に「勝ち負け」の感情はなかった。

 イチロー「(松坂は)11個勝ってるわけですから、やりますね、と思います。ただ、そんなに簡単に(2人の勝敗は)つけられないです。僕もアイツもそう思っていると思う。そこで判断を(周囲に)強制しようというのはないですね」。

 3000本安打まであと「6」。ペース次第ではこの日が「Xデー」になる可能性もあった。実際、この3連戦の前には松坂が「ほかの投手が打たれるなら僕が打たれてもいい」とコメント。その言葉を聞いたイチローは、にこやかに言った。

 イチロー「アイツも気の利いたことを言うようになったね」。

 大記録への周囲の期待もこの日ばかりは無関係。松坂との力勝負を楽しめたことが、イチローには何より得がたい刺激だった。

 [2008年7月24日9時37分 紙面から]


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